『やが君』深読み書店

脳から産地直送・乱筆乱文 『やが君』の考察を中心に。

繭、纏う/原百合子 1巻感想

ラックスジュレームエッセンシャル、勝ち猫です。

 

じゃんけん問題ホカして今回はごきげんよう系百合漫画、『繭、纏う』の1巻レビュー。

浮気じゃないよ弱気だよ。

佐伯沙弥香さんもいいけどこっちの佐伯華さんもね?

 

※ネタバレ注意※

 

  

あらすじ

舞台は深い森に包まれた中高一貫女子校、星宮女学園。

生徒たちは通例に従い、みな髪を長く伸ばし続ける。というのも、彼女たちの纏う制服にはある秘密があって––––。

 

まだ1巻だけだからあらすじ書くのムズいな。 

 

主要登場人物

もちろんこの他にも登場人物はいるが、中心となるのはこの3人の歪んだ三角形だろう。キャラの提示のしかたから、群像劇になる予感もある。深い森の奥の女学園という閉鎖的な環境での、長く絡まった髪のようなくんずほぐれつの百合模様に期待したい。

 

横澤洋子(cv 黒沢ともよ)(妄想)

f:id:SuiseiNoAho:20190321120932j:plain

「ぼっちザマアミロって感じ」とか思われちゃってそう。©原百合子

失言姫?オン眉女子。何かと一言多いどころか、余計な一言の前に来るべき言葉も心の中に留めがちなので、結果として余計なことしか言ってない感じか。これも一種のコミュ障だろう。でも完全に悪い子ではないと思う。多分。そしてすぐ泣く。涙に給水制限はないのか。そこが可愛さかも。

しかし、失言って聞いてくれる人がいないと失言にすらならないから。その点洋子は友達が少ないいないみたいなので安心だね(暴論)。 毒があるから友達いないのか、友達いないから毒を持ったのか....その辺りも今後描かれていくでしょう。

 

声は黒沢ともよさんをアテた。響けユーフォニアムの久美子、宝石の国のフォスと、こういった口に爆弾を抱えた子の演技は映えると思う。久美子なんかはわりと無自覚に毒っ気のあることを言っていたが、洋子は自覚的に毒を振りかざしてるところもあると思う。そういった振り切った演技を見てみたい。

 

佐伯華(cv 能登麻美子)(妄想)

f:id:SuiseiNoAho:20190321120838j:plain

佐伯姓の宿命か。あまりにも顔面が良すぎる佐伯華さん。©原百合子

「王子様」。僕ッ娘。「イケメンの兄貴に似て」抜群のルックスと長身のためか、周囲から半ば強制的に王子様に仕立て上げられてしまった。

彼が、いや、彼女が学園内を歩けば、並み居る乙女たちが頭一つ分低いところから百合色の、いや、黄色い声を上げる。しかしみんなの王子様を演じる心労もなかなかで...ゆるりとあくびをぶっ放せるのも洋子の前ぐらい...といった感じで二人が絡んでくる。

 

これはもう完全に聴こえてきた。能登麻美子さんの声が。それも朗らか系の声ではなく、少し低めた声だ。「王子様役の佐伯華」役を演じる以上、そういったイケボと洋子の前での素の声とでスイッチが必要となってくるだろう。なんだこのディレクション。お前ただの一読者だろ。

 

星宮 ?(cv 上田麗奈)(妄想)

f:id:SuiseiNoAho:20190321182315j:plain

©原百合子

謎。「塔に囚われたお姫様」ポジションだろう。まだ顔が描かれていない。下の名前も不明。もしかしたら紙面で表現不能なほどのご尊顔なのかも…期待。描写が少なく、それらも間接的なので、作中でも現実離れした存在となっている。

1巻では佐伯王子に連れ出され、学園からヱスケヱプした。星宮さんの隣でなら、にせものの王子様ではなく、ほんとうの王子様になれるかもしれない。そう佐伯さんに思わせるほどのヒロイン力を持っているようだ。

しばしば出てくるやや破滅的な言動から、相当黒くてデカいものを背負っていることをうかがわせる。

 

妄想cvはうえしゃま。最近で言えばSSSS.GRIDMANでの新条アカネ役の演技が鮮烈な印象がある。ふわふわとした感じと仄暗い危うさを兼ね備えた芝居は星宮さんにぴったりだろう。そしてあのウィスパーボイスに佐伯王子も耳を奪われるに違いない。

長さを持て余した髪々の遊び

髪がきれいなら、女は無敵。

単純に百合漫画としてのストーリーもいいが、今作の最大の特長は髪の描写だろう。

長く艶やかな、豊かな髪がこれでもかと絡み、舞い、滑り落ちる。作画も全体的に美麗で眼福だ。ぜひ紙の本で手にとって鑑賞していただきたい。

星宮学園では髪の美しさがステータスになっているような節があるので、女生徒同士が互いの髪をキャッキャウフフと愛であうような描写もこれから増えていくだろう。

f:id:SuiseiNoAho:20190321183855j:plain

「しんど」って...そりゃこっちのセリフだわ。©原百合子

特にこれ!ミュシャがようやってるやつ。

重なった毛束を繋げて、輪郭だけ描くやつ。この描き方ってなんか名前あんの?誰か絵に詳しい人教えて。

 

感想とか今後についての妄想とか

今作のノリに合わせてなんか真面目な文になってるけど、普通に気の休まるシーンもある。浮世離れした作品なのかと思いがちだが、星宮学園の生徒も普通にJKなところがある。

洋子なんかは喋らせ甲斐のありそうなキャラで、色々とオモロいやらかしをしてくれそう。お嬢様方にガンガン毒を吐いてくれ〜

洋子‐華は依存系のしんどい展開の予感。互いに本心でいられる居場所が学校になく、共依存になっていくのか…。「みんなの王子様」の独占はできないがその本音の顔はひとり占めできる洋子。けど本当に欲しい王子様の顔のときの華は星宮さんの部屋の窓を見つめるばかり。王子様の顔を正面から見つめることは叶わない。

 

あ~でもイジメ展開とかあんのかなぁ。全体的に上品な緊張感漂ってるし。

キューティクルにコンプレックスのあるキャラとか。寮組のお姫さま方の髪の洗いあいっことか。高校なんだから一通りのイベントもあるのか?

あとはホラー方面の展開。長髪黒髪といえば和風ホラーのお家芸。洋風貞子が参戦するかもだなぁ。

 

 

だろうなかもなあうるせえなコイツ。

まだ1巻しか出てないですから。とりあえず今は2巻待機。

じっくりとこの物語にまとわりついていきたいと思います。

 

では今回はこのへんで。

 

 

繭、纏う 1 (ビームコミックス)

繭、纏う 1 (ビームコミックス)